[映画] ブルージーンズメモリー
■Description
近藤真彦主演第2弾でたのきんスーパーヒットシリーズ第2弾。横浜の港を舞台に、三人の若者の熱い友情を描いた作品。
マッチは撮影期間である同時期にコンサートステージから落下し左手骨折の負傷を負ったことから、急遽映画の中でケンカシーンにより骨折する設定となっている。
前作に比べて3人それぞれが歌う挿入歌もあり、たのきん映画としては初めてサントラ盤がRCAより発売された。
横浜の山下公園をメインに「ザ・青春セイリング」の楽曲でたのきん3人で踊るシーンは超貴重。そしてトシのダンスシーンは必見。またトシはスタントなしで横浜港へ5m転落ダイビングをし、ヨっちゃんは得意のギタープレイやスケボーテクを見せるなど、
たのきん映画の中で3人の個性と魅力が詰まった作品となっている。
■Movie Info
公開:1981年7月11日
配給:東宝
監督:河崎義祐
脚本:田波靖男/安斉あゆ子
主題歌:近藤真彦「ブルージーンズメモリー」
配給収入:12.5億円(1981年度 邦画6位)
■Soundtrack
「ブルージーンズメモリー」(RCA)
▼主な曲目
「ブルージーンズメモリー」近藤真彦
「ザ・青春セイリング」田原俊彦
「流線スピリッツ」近藤真彦
「あいつのバラード」田原俊彦
「恋のローラースケーター」近藤真彦&野村義男
「理由なきロック」近藤真彦
「銀座カンカン娘」野村義男
■Story
照りつける真夏の太陽の下、金田一真(マッチ)はヒッチハイクで横浜の港へ向かっていた。
真はかねてから船乗りになろうと決心していた。
横浜へ向かう途中、真はバイクに乗った少年、真嶋芳太郎(ヨッちゃん)と出会い、横浜の港まで送ってもらう。
真はさっそく船の仕事を探すのだが、未経験者はどこでもお断りの状態...。
勝手にもぐりこんだ貨物船で船員達とトラブルになり海に落ちた真を救ったのは、タグボートの船員である田口俊之(トシ)と堺竜一(小松政夫)だった。
真の無茶な行動を批判する俊之だったが、寝る場所のない真のために、芳太郎の祖母(ミヤコ蝶々)が経営するマリンホテルを紹介する。
真はマリンホテルで芳太郎と再会することができるが、港にたむろするヤクザがホテルの借金取りに来ているのに出合い、大乱闘の末、ヤクザを追い返すことに成功するが、真は左腕を骨折してしまう。
真は怪我にも関わらず俊之の乗るタグボードで働き始めることになった。
俊之は、母と弟との3人暮らしだったが、母・静子に再婚話が起きる。
母や弟の将来の幸せを願う俊之は母の再婚話を認めた。母と弟は再婚相手の住む島に引っ越しすることに。
数日後、真、芳太郎、俊之の3人は山下公園の氷川丸で、仕返しに来たヤクザと大乱闘を起こし、俊之は真と芳太郎を逃がすために警察に捕まってしまう。
ヤクザとのケンカで壊したものを退職金で一人弁償した俊之は誰にも行き先を告げず、横浜を去ることに・・・。
そのころマリンホテルは経営状況が悪く赤字でピンチを迎えていた。
ホテルを買い取りたいレジャー会社の申し込みも勝江は断固としてことわってたのも、貧しい船員のために芳太郎がホテルを継いでくれると望んでいたからである。
それを知った真と芳太郎はホテルを救うため、かつてマリンホテルで青春時代を過ごし、現在大金持ちとなっている福富庄介(三木のり兵)に援助を求めた。
やがて2人は、福富のヨットで働いていた俊之と再会し、3人は福富からマリンホテルを救済するためのチャリティコンサートを開くための会場を借りてやるという約束をとりつける。
自分たちの力でコンサートを開き、その入場料でホテルを救うことを福富と約束した3人は成功に向けて誓い合った。
その矢先、俊之の弟が危篤で至急血清が必要であることが知らされる。
港には血清を積んだ船が待機していたが、暴風雨のため船を出すことができない・・・。しかし、すぐに血清を届けるため3人は嵐の中、船で島へ向かう。
嵐の中、島へ向かう3人だが、島を目前に船が転覆し、芳太郎が怪我をしてしまう。俊之は芳太郎を助けながら沈みかけた船に残り、真は島へ向かって泳ぎだした。
真の島へたどり着き、病院まで血清を届けることに成功するも、真が嵐の海の中の船に残った時には、すでに俊之と芳太郎は嵐の海に飲み込まれていた・・・。
真は嵐の海の中で2人を名前を叫ぶが、真までも嵐の海に飲み込まれることに・・・。
俊之と芳太郎は通りかかった船に助けられたが、マリンホテルのチャリティコンサートの当日、真がいないままコンサートが始まった・・・・。
■Appendix -プロダクションノート-
<映画制作発表>
東京・帝国ホテルにてたのきん3人が揃い「ブルージーンズメモリー」の制作発表が行われた。大阪でのコンサートで左手首を骨折したマッチはギブス姿で制作発表に挑んだが、元気いっぱいの様子で関係者を安心させた。
<スケボーシーン撮影>
横浜根岸の森林公園では、マッチとヨッちゃんがスケボーをするシーンの撮影が行われたが、左手ギブスのマッチも片腕走行ではバランスを取るのに一苦労。
危険な撮影にもかかわらず、斜滑降やスラロームを見事に決め、集まった約300人のファンやスタッフから喝采を浴びての得意顔。
しかし、ヨッちゃんの逆立ち滑走を見て「参りました・・」とガックリ。
映画ではマッチとヨッちゃんがデュオする「恋のローラースケーター」の曲をバックに、カッコいいスケボーテクニックを見せてくれている。
<マリンホテル14号室>
映画の中でマッチが宿泊するマリンホテル14号室は、過去に結婚を約束した船乗りの男を待つ花嫁が自殺した事件があったことから、その部屋で眠っているマッチを花嫁姿のドラキュラが襲うという
なかなかコミカル?なシーンが撮影された。マッチはギブスしたまま部屋の中を何度も逃げ回るシーンを撮影。
また、ヨッちゃんが壁をドンと叩くと、壁から水が噴き出してマッチがずぶ濡れになるという撮影あり。
<トシ、5mダイビング>
氷川丸の船上での暴力団とのケンカシーンの後、トシが警察官に捕まり揉みあった末に5mの高さから海に転落するシーンが撮影された。
この転落シーンの撮影は当初スタントマンが実行する予定だったが、撮影直前にトシが自分でやらせてほしいとスタッフに申し出て実現された。
リテイクなしの緊張した状況の中、真夜中の暗く冷たい横浜の海に5mの高さから警察官3人と転落すると、現場に詰めかけた約2,000人のファンから悲鳴が聞こえるとともに、
スタッフ&ファンから盛んに拍手がおくられるほどの快挙シーンとなった。
<マッチ&ヨッちゃんのバイクシーン>
6月1日、日比谷病院で左手首のギブスを外したマッチは、横浜の港までヨッちゃんにバイクで送ってもらう映画のトップシーン撮影のため、西湘バイパス付近で行われたロケに合流。
約1か月ギブスで固定し、肩から吊るしていた左手が自由になったマッチは、ヨッちゃんの運転するバイクに乗って爽快な走りを楽しんだ。
<福山ロケ合宿>
3人の過密スケジュールの中、マッチの広島平和音楽祭に出演する機会を活用し、映画の主要舞台は広島県福山市で撮影された。
神勝寺本堂での撮影では何百人というファンが連日押し寄せることに。福山周辺では、造船所やホテルなどで精力的に撮影が行われた。
